動物看護士おもちせんせいの ペットと健康でハッピーなくらし

動物看護士おもちせんせいです。動物病院をはじめ、様々な動物業界で仕事をしていました。その経験を活かし、職場でのエピソードやペットや動物との正しい暮らし方を紹介していきます。

猫:昔はこんな役割があった!

先日、90歳になる祖母から貴重な話を聞くことができました。

それは、昔の猫の役割についてです。犬の場合、番犬として飼われることが多かったという話はよく耳にしますが、猫はなぜ人間の側にいたのでしょう。

猫の役割

昔は、どの家にもネズミがおり、駆除のために猫が飼われていたそうです。猫は本当にネズミを捕るのか!?と思いますよね。最近の飼い猫のほとんどは、愛玩として飼われているため、1日中まったりとしており、狩りなんてできそうにないですよね。

しかし、昔の猫は「ネズミを捕る」という役割を与えられて飼われていたため、とても活発に屋根裏などを駆け回っていたそうです。

そして、ネズミを捕ると、飼い主さんに褒めてもらうため、目立つところに加えて持ってきたそうです。絵本のような話ですが、昔の日本の家庭では、当たり前の光景だったそうです。

そういえばうちの猫も・・・

私がまだ幼いころ、ミックスの猫がいました。当時暮らしていた家は古い建物で、屋根裏にはネズミがいました。

ランという名前の猫でしたが、ランは特に誰が言ったわけでもないのですが、どこからか屋根裏に入り、毎夜大運動会が繰り広げられていたのを記憶しています。

そして、ランがそのような行動をとり始めてしばらくすると、家からはすっかりネズミの気配が消えました。

そういえば、ランが子ネズミを加えてきたことがありました。ランはシャム系のミックスですので、気が強くやんちゃで、活発でした。ランは昔の猫のスタイルで暮らしていたのですね。

今の飼い猫のような安全な生活ではなかったのですが、猫としての本能を存分に発揮して、活き活きと暮らしていました。しかし、外にも行ける環境であったため、なかなか帰ってこない日もあり、ランに会えない日も多くあって、寂しかったことも記憶しています。

冬場は、ランとストーブの奪い合いをしたものです。

今のにゃんこはまったりこん

今では家庭にネズミはほとんどおらず、にゃんこは可愛がることを目的に飼われているため、昔とはだいぶ性格や体質も変わったように思います。

以前に獣医さんが話していました。

「今の飼い猫はニワトリにすら勝てない。この間は、ニワトリに頭をけられてけがをした猫が来院したよ」

と。昔の人が聞いたら、きっとびっくりするでしょう。しかし、今の猫は狩りをして獲物を捕食するという本能を必要としないため、野生に近い暮らしをしているニワトリに負けてしまうのだそうです。

猫もずいぶんと、おとなしくなったのですね。確かに、昔の猫であるランも、今のにゃんこのように、やすやすと触らせてくれなかったような気がします。

昔の猫は、ネズミ駆除の役割をしていた。なるほど、貴重なお話が聞けたことを、嬉しく思います。