動物看護士おもちせんせいの ペットと健康でハッピーなくらし

動物看護士おもちせんせいです。動物病院をはじめ、様々な動物業界で仕事をしていました。その経験を活かし、職場でのエピソードやペットや動物との正しい暮らし方を紹介していきます。

知ってる?猫のあくびの不思議!

猫って、いつも寝ていますよね。「寝子」と呼ばれる猫は、1日平均15時間は寝ているとされ、睡眠の多い子は20時間を超えるそうです。

そんなにゃんこですから、眠っている時になでなでしている飼い主さんは多いと思います。このようなときになでなですると、猫は「ふわぁー」と大きな口を開けてあくびをすること、ありませんか?

「こんなに寝てるのに、まだ眠いの?」

あくびをするにゃんこに、こんなこを言っていませんか?

実はこの時のあくびには、意味があるんです。

触って欲しくないときもあるんだ!

猫は気まぐれとも言われています。そういうわけもあり、いつでも触ってもらいたいわけではありません。

  • 眠っている時
  • 食事中
  • 夢中で遊んでいる時
  • グルーミング中

基本的に、このような行動をしている際に、触られたり撫でられたりすることを嫌います。

眠っている時にあくびをするということは、

「今は触らないで!!」

という猫の意思表示なのです。食事中や、遊んでいる時も同じです。このあくびには、怒りや不満の意味合いがあります。

 

あくびには、ほかにも猫ならではの意思表示があります。

ストレスから身を守るあくび

にゃんこがいたずらをしでかして、叱っている時、猫があくびをした!なんて経験がある方は多いのではないでしょうか。

「こっちは怒っているのに、なんてふてぶてしい態度!!」

なんて思ってしまいますよね。でも、この行動にも意味はあるのです。

猫は、叱られて反省するという学習能力はありません。そのため、叱ることは無意味なのです。

しかし、大きな声を出されたり、怖い顔をされたり、手を出される・・・これは猫にとってストレス以外のなにものでもないのです。

猫はストレスに敏感で、弱い生き物でもあります。そのため、ストレスを強く感じた際、耐えることのできないねこは、あくびをすることで嫌な物事を忘れ、ストレスから身を守っているのです。

ですから、叱っている時のあくびは、猫が

「これ以上は耐えられない!!」

というストレスサインなのです。

 

このようなあくびは、「転移行動」とも呼ばれ、

  • 飛び移る、飛び乗るなどの行動に失敗した
  • 何かを我慢した

などの、ストレスを感じたた際に身を守る行動の一つでもあります。

転移行動とは、ストレスを感じた際に、その場に似つかわしくない変な行動をとることです。

  • あくび
  • グルーミング
  • マウンティング

などが当てはまります。猫はストレスから身を守るために、色々な方法を持っているのです。

 

もちろん、眠い時や退屈な際にもあくびはしますし、寝起きのやる気スイッチとして、あくびと伸びを一緒にするこおもあります。これらは、脳に酸素を多く取り込むことで、活性化させていると考えられています。

これは、私たち人間と同じような原理です。

 

愛猫の意思表示を見逃さないよう、飼い主さんは猫の様々な行動を知っておくと、猫にストレスを与えることを事前に予防することができますね!