動物看護士おもちせんせいの ペットと健康でハッピーなくらし

動物看護士おもちせんせいです。動物病院をはじめ、様々な動物業界で仕事をしていました。その経験を活かし、職場でのエピソードやペットや動物との正しい暮らし方を紹介していきます。

お祭りの時期!:おまつり金魚を上手に飼育するには!?

夏と言えば、お祭り!!たくさんの出店が並びますね。

その中でもお子様が大好きなのが、「金魚すくい」ではないでしょうか。

なぜか、金魚すくいって魅力を感じますよね。

 

金魚を取ってきたは良いものの、すぐに死んでしまった。

という経験ないでしょうか。

「お祭り金魚は弱い」とも言われますね。

では、なぜそのようになってしまうのでしょうか。

 

お祭り金魚は、実際に弱っているものが多くいます。

それはなぜか。まず、金魚が生きるために必要な「酸素」と「水」が足りていないからです。金魚には1っ匹にあたり必要な水の量と酸素の量があります。

良く見る金魚すくいのお店では、すくいやすいように浅めのおけに入っています。この水の量と金魚の量では、明らかに金魚にとっては水の量不足なのです。

おまけに、酸素は小さなぶくぶくが入っているだけ。これでは、酸素が十分にいきわたらず、酸素が足りません。

このような状況から、金魚は弱ってしまうのです。

また、金魚は販売店からお店まで遠距離を移動してきます。そのため、疲労もたまっています。

その中でも弱っているものが簡単に釣られやすいため、弱っているものが多いのです。そして、釣ってからは、少量の水に入れられたまま、最悪数時間放置されてしまいます。これでは、金魚は水も酸素も足りず、揺られているわけですから、とても良い状況とは言えません。

ペットショップで購入する場合には、数時間は耐えられるように、酸素を一緒に入れてくれますよね。

このような悪い状況にいる金魚ですから、「弱っている」ため、すぐに死んでしまいやすいのです。

 

でも、実際魅力的な金魚すくい。長生きさせる方法はないのでしょうか。

 

その1:金魚はすぐに水槽に!

上記でも述べたように、金魚は弱っている状態です。金魚すくいはお祭りの最期に行い、金魚はすぐに水槽に移すようにしましょう。

その2:飼育環境を整える

金魚は、飼育セットと呼ばれるセット商品が販売されていて、便利です。ただし、水槽は小さいものが多く見られます。

1~2匹程度ならば大丈夫ですが、4~5匹以上になると、ワンサイズ大きいものが良いでしょう。Sサイズではなく、Mサイズをおすすめします。

  • 酸素
  • カルキ抜き
  • エサ

水槽の他に、上記のものがあれば、とりあえず大丈夫です。(冬場ヒーターも用意します)

 

まずは水槽をよく洗浄し、水道水(または井戸水を入れます)。なるべく水道水は金魚が入っている水に近い温度にします。

カルキ抜きは、入れて5分もすれば金魚を入れられるものが販売していますので、それを使用することをおすすめします。

酸素(ぶくぶく)はすぐに稼働して、十分に行き渡らせます。

金魚が入った袋をそのまま水槽に沈め、温度に慣れさせtます。本来ならば1時間ほど様子を見たいのですが、袋の環境が悪いため、酸欠防止に大体温度が慣れたら水槽内に放ちます。

 

その3:塩浴をさせる

金魚に塩!?と思うかもしれませんが、これが案外重要です。

塩は家庭にある食塩でOKです。入れる濃度は、水槽の水に対して3%になる量です。この濃度は、金魚の体液と同じです。

つまり、人間でいう生理食塩水の点滴に似ています。

弱った体からの回復や、病気の治癒、免疫力アップの効果があります。

簡単な病気なら塩浴で治ってしまうこともあるため、最初の1週間ほどは塩浴をさせましょう。

塩はいきなり全ていれるのではなく、市販されているお茶パックに入れて水槽に入れることで、ちょうどよく溶けてなじむので、おすすめです。

金魚が弱った際にも、塩浴はおすすめです。

 

その日はエサは必要ありません。

小さな金魚は、はねて水槽から飛び出してしまうことがありますので、しっかりと蓋をしましょう。

この方法でもすべての金魚が生き延びられる保証はありませんが、やらないよりは良いと思います。

お祭り金魚といえど、寿命は長く、私が飼育した金魚は8年間生きました。体長は20㎝ほどに成長します。水槽や飼育用品をいずれは買い替える必要があります。

大きくなれば、1匹につき1つ水槽を与えなければなりません。

 

お祭り金魚も大切な命です。どうぞ、お迎えする際には、大切に育ててあげてください!