動物看護士おもちせんせいの ペットと健康でハッピーなくらし

動物看護士おもちせんせいです。動物病院をはじめ、様々な動物業界で仕事をしていました。その経験を活かし、職場でのエピソードやペットや動物との正しい暮らし方を紹介していきます。

肉食の猫にフルーツ?!:ピューレキッスは安全?

猫のおやつとして今大人気なのが、ちゅ~るをはじめとしたペースト状のものですよね。おやつは基本的にいらないものなのですが、あまりに商品も出ていますし、ついつい買ってしまう気持ちはわかります。

先日、テレビCMで「もはやスイーツというご褒美を」というキャッチコピーと共に紹介されている猫用おやつ「モンプチ ピューレキッス」をみました。最初は、素直においしそうだなー、と思ったのですが、よくよく考えると、猫ってライオンと同じ真性肉食動物ですよね

ライオンに果物を与えても全く興味をしめさないものですが、完全なる肉食動物である猫にフルーツは大丈夫なんだろうか???と思い、早速調べてみることにしました。

ピューレキッスの原材料

魚介類(かつお、まぐろ、フィッシュエキス)、果実類(マンゴー)、油脂類(ひまわり油)、糖類(オリゴ糖)、増粘安定剤(加工でんぷん、グアガム)、調味料、ビタミンE

 

これはマンゴー味なのですが、こんな感じでした。ほかにもアップル味などがあるようです。

主原料は魚でした。これは、まあ納得です。主原料がフルーツだったらどうしようかと思いましたけど・・・。しかし、「魚介類」の「」というあいまいな表記には、不安があります。

このような場合、腐りかけの魚、腐った魚、魚の骨や内臓などの副産物が入っていることがあります。すでに「フィッシュエキス」という副産物の表記もあります。

果実類(マンゴー)」果実類というあいまいな表記が気になります。

糖類(オリゴ糖オリゴ糖だからお腹に良い!!って思いがちですが、あくまで「糖類」なんですよね。ちなみに、猫の味覚に「甘味」はないので、甘いものは好きではありません。私たち人間からすると、おいしそうに見えますけどね。

ほか、人工添加物がてんこもりです。

栄養成分

たんぱく質6%以上、脂質0.5%以上、粗繊維1%以下、灰分3%以下、水分88%以下

 

とても栄養としては成り立っていませんが、おやつなので、栄養はどうでもいい感じなのでしょう。人間もおやつで栄養摂ろうとは思いませんからね。

結論

甘いおやつを与えるには、原材料や成分の確認が必要です

フルーツ味だからどんなものだろうと思いましたが、メインは肉でした。猫は真性肉食動物であり、肉を主原料に使用しているため、問題はなさそうでほっとしました。フルーツ自体の嗜好性については、どうなのかは不明です。

おやつはなにを与えればいいのか

基本的におやつは必要ありませんが、どうしても与えたい場合は、肉そのものをおすすめします。乾燥肉は日持ちします。その場合、原材料が肉100%のものを選ぶようにしてください。無駄に添加物や調味料(塩・砂糖など)が使用されいるものはNGです。

猫は真性肉食動物(完全なる肉食で、肉と水だけで生きていけます)ですので、私たち人間の味覚に合わせた商品に惑わされることなく、猫本来の食事を考え、それに合った食材を与えてください。

嗜好性が良いように、添加物がたくさん使用されているのが、市販でよく見かけるおやつのほとんどです。これらは、体の小さな猫にとって甘い毒でしかありません。厳しい言い方になってしまいますが、猫の健康を本当に考えるのであれば、私たち人間の味覚ではなく、猫の気持ちになって与えるべきでしょう。

猫の健康を維持することは、飼い主さんしかできないことなのですから。