動物看護士おもちせんせいの ペットと健康でハッピーなくらし

動物看護士おもちせんせいです。動物病院をはじめ、様々な動物業界で仕事をしていました。その経験を活かし、職場でのエピソードやペットや動物との正しい暮らし方を紹介していきます。

動物飼育者の動物園で怖いと思った動物ベスト3!

今回は、私が動物園で飼育スタッフとして働いていた中で、「怖い!」と思った動物ベスト3を紹介します。とはいえ、私の働いていた動物園は小規模なもので、ゾウやキリンといった大型動物はいませんでした。国営ではなく私営なため、小規模営業でやっていました。

 

NO.3 ウサギ

え?と皆さん思われたと思います。これは私自体が怖い思いをしたわけではないのですが、うさぎという生き物は怖いなーと思ったというのが正しいでしょう。うさぎは草食動物で、群れで暮らしています。ふれあいコーナーなどで良く見かけ、ペットとしてもメジャーな生き物ですよね。

うさぎの怖さは群れのおきてのようなものです。やはり何の世界でもなじめない性格やケンカばかりするもの、いじめられっこがいます。うさぎのようなたくさんの群れの中では、結構な確率で起こり得ます。うさぎは温厚だろうと思いきや、齧歯(げっし)で噛みつくと、皮膚をちぎり取られるようなケガになります。鋭利な傷ではないので、皮膚そのものがなくなっているような状態をみるとぞっとします。

小さな動物園では、獣医はいません。そして、小さな生き物のために動物病院を受診することもありません。私の技術では縫合はできません。また、下手に縫合することで、中にばい菌がいた場合、感染症など余計に危険になります。

私は、そのウサギを見つけ次第隔離して市販の消毒薬をかけ衛生に保つことしかできませんでした。毛をそるバリカンもなかったので、本当に最低限の処置を実費で支払うしかできません。

なんとか元気になっても、また群れに入れると同じことの繰り返し・・・。しかし、動物園の生き物はペットではありません。見世物にならないものはいらないというのが現実です。ですから、元気になったのにいつまでも隔離しておくことはできないのです。そのウサギを出来る限り注意してみていましたが、私も常にそこにいるわけではなく、出張で1カ月ほど留守にすることも多々あっため、しばらくぶりに見ると、ぐったりしている姿を見ては、気の毒に思いました。

しかし、私の所有物ではないので勝手な判断でなかなか移動できないというのが、ルールであり、歯がゆい現実でもありました。

ペットとして飼っているうさぎや、動物園の管理体制や金銭面が整っている場所であれば、隔離してしっかりとした治療を受けることができるでしょう。私が勤務していた動物園は、野生に近い展示ということを園長がもっとうみしていたこともあり、本当に野生のような環境で飼われていました。そのため、このような群れになじむことのできないウサギは厳しい先例を受けてしまうのです。

うさぎって、可愛い、おとなしいというイメージが素人ながらに合ったのですが、見事に覆された瞬間でもありました。

 

つづく・・・