動物看護士おもちせんせいの ペットと健康でハッピーなくらし

動物看護士おもちせんせいです。動物病院をはじめ、様々な動物業界で仕事をしていました。その経験を活かし、職場でのエピソードやペットや動物との正しい暮らし方を紹介していきます。

鳥を飼いたいと思っている方へ

現在、犬や猫に続き、「鳥」をペットにお迎えする方が増えています。先日こはるをお迎えしたペットショップでもインコは人気があり、オカメインコに関しては毎週入荷してもその週にはすべて売れてしまうとのこと。オカメインコ、可愛いですよね。

 

しかし、その一方で飼いきれない飼い主も多いのが現状です。それはなぜか。

  • 犬猫より生態代が安いので気軽に購入できてしまう
  • 意外と費用や手間暇がかかる
  • 寿命が長い
  • 鳴き声がうるさい

ということが挙げられるかと思います。まず、大型の子などはとても効果なのですが、セキセイインコなどは数千円で購入できます。生態代が安いので、気軽に購入できてしまいます。また、エサ代も安価です。散歩の必要もありません。ふらりと立ち寄って、可愛いと思えばその場で買えてしまいます。

糞や鳴き声の問題

 

しかし、いざ飼育してみると、意外と大変です。トイレを覚えないため、その辺で糞をします。粉も飛び散ります。気を付けないと窓などから逃げてしまいます。鳴き声はうるさいです。セキセイコでも、外にいても聞こえてくるくらい大きな声ですし、鳴き声もきれいではありません。ヒナのうちは声が小さいので安心していると、とんだ近所迷惑になってしまいます。

 

大型の子になると、人間が大声で叫ぶくらいの迫力がありますオカメインコでも相当大きいです。なので、下手に賃貸や隣近所が近いお宅で飼うと、迷惑になってしまう可能性があります。もう一度言います。鳴き声はセキセインコでも近所迷惑になる可能性がある事を考えてから購入してください。大人になると大きな声で鳴きます。

手間暇の問題

 

基本的にインコは寒さに弱い生き物です。夏場はそんなにシビアな温度管理は必要ありませんが、寒さにはめっぽう弱いので、ヒーターは必須です。鳥は鼻から暖かい空気を吸い込むことで体温維持をするため、人間用の電気アンカなどでは温めることができません。鳥用の電球などを購入する必要があります。意外と費用と手間がかかります。

長寿である

 

そして、寿命です。これが結構問題になっています。セキセイインココザクラインコは10年と言われています。10年でも、10年後まで飼えるかどうかしっかり意識しなくてはいけません。オカメインコは30年。30年後のことも考えなくては飼えません。大型の子になれば、80年から100年生きる子もいます。つまり、私たちより長生きなんです。

 

飼い主が入院したり、施設に入る、病気で世話ができないといった理由で、飼いきれない子もたくさんいます。実は今回私はそういった理由などで保護されたインコを家族に迎えようと思っていました。しかし、それにはなんども現地まで足を運ばなくてはいけません。それは「とり村」さんというNPO法人なのですが。

 

遠方であり、私の体調では遠くまで何度も通うのは無理でした。茨城県の里親募集の掲示板なども漁ったのですが、インコはとても人気のようですべて里親は見つかっていました。

 

長寿の鳥は飼い主さんが先に旅立たれてしまうことも多いようで、飼い主を溺愛していた鳥は、「うつ状態」になってしまうこともあるそうです。きちんと自分が飼えるのか、飼いきることができるのか。自分が病気などで入院や世話ができなくなったら、代わりに世話をしてくれる方を事前に探しておきましょう

 

あと、鳥は犬猫のような医療ができません。犬猫は私たちに似た体のつくりをしていますが、鳥は全く別です。動物病院によっては、「鳥は診れません」という場合もあります。事前鳥を見れる動物病院を探しておきましょう。鳥は病気になることも多いのですが、動物の医療費は10割負担です。(保険に入っていれば別ですが)。一回の診療で、セキセイインコ1羽の生態代を超えるでしょう。

 

それでもあなたは、インコが飼えますか?購入する前に良く検討してください。そして、ペットショップで飼うことも良いのですが、とり村さんのよう放棄された鳥たちが、たくさんいて、里親を待っている状況であるということも知っておいてください。

 

今回私がなぜこのような記事を書いたかというと、「とり村」さんで保護した鳥のブログを掲載していまして、拡散希望と書いてあったからです。こんなに毎日様々な事情で保護を余儀なくされた鳥がいるんだ、ということを多くの方に知ってほしかったのです。

 

とり村さんのブログはこちらから行けます。簡単な気持ちで、インコを飼うことはおすすめしません。とても長生きで、声も大きく、部屋を汚し、それでも可愛いと思える方、飼え方は、まず保護鳥さんを除いてみてください。