動物看護士おもちせんせいの ペットと健康でハッピーなくらし

動物看護士おもちせんせいです。動物病院をはじめ、様々な動物業界で仕事をしていました。その経験を活かし、職場でのエピソードやペットや動物との正しい暮らし方を紹介していきます。

野犬出没!?小鹿を襲う犬について

今、ニュースとなっているのが「野犬が小鹿を襲っている」という記事です。その野犬はシェパードに似ている大型犬のようで、複数頭目撃されているようです。とても怖いですよね。

 

やはり野犬なのか!?

飼い犬であれば、狩りをして獲物を捕まえるという技術そなわっていないため、生きた動物を殺し、食すことは難しいでしょう。

長い間狩りをして生活をしてきた野犬であると思われます。もしかしたら、もともとは逃げ出したか飼育放棄されたシェパードだったのかもしれません。しかし、野犬として生活し、子孫を残すうえで狩りの技術を手に入れたのでしょう。

普通の野良犬であれば、人間の捨てたゴミなどから食事を得ることが多く、狩りをすることは少ないでしょう。ニュースで拝見した場所は、人里離れた山のようです。おそらく狩りをしなくては生きていけない環境で長く過ごしてきたのでしょう。

犬は本来肉食動物である

犬の先祖はオオカミですから、犬は肉食の動物です。多少の雑食性はありますが、主食とするのは肉となります。

鹿肉は犬が元来狩りをする動物です。栄養のバランスも良く、生きていくには適した獲物だと言えます。

ドッグフードにも、鹿肉を使用しているものも多く販売されています。

このようなことから考えると、かなり野生だった期間が長いことが伺えます。

人間に害はないのか

狩りをして生きた獲物を捕食しているくらいですので、人間になつくという習性は身に着けていないでしょう。そのため、こちらが威嚇したり、縄張りに足を踏み入れてしまった際には、攻撃される可能性があります。

山から下りてきたとのことですので、獲物がすくなくなったなど、なんらかの理由があるのでしょう。野犬の出没が報告されている付近には、極力近づかないことが適切です。

捕獲されたらどうなる?

野犬ということもあり、極めて危険性は高いと言えるでしょう。シェパードほどの体格がある犬ですので、襲われると命に関わる可能性もないとは言えません。

彼らが捕獲された際には、凶暴であることの危険性のほかにも、感染症などの病原菌を持っている可能性があるため、殺処分される可能性が高いでしょう。

野犬はまだ存在する?

昔から比べると、「野犬」というものはかなり減ってきました。「野良犬」といっても、人間に飼われていたものが逃げたか、捨てられたかしたもので、野生とは言えません。

このように純粋な野犬というのは、今では珍しいといえます。しかし、長い間人の手が入らない山奥などでは、ひっそりと繁殖し、生活している野犬がいまだに存在するという事実が、今回のことでわかりました。

 

犬という動物は、人間と共に生活しているものがほとんどです。そのため、私たちは犬に対して危険性を感じていません。しかし、安易に手を出すと、今回のような野犬に遭遇した場合、非常に危険です。

どの犬でも飼い犬のように人に害を加えないという保証はありません。私たちは、「犬」という生き物の本来の姿と、人間と共に歩むもう一つの生き方を、改めて理解しなおさなくてはいけないのかもしれません。